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着物(織物)の衿が、皮脂や汗により着用後数年がたち変色しているのが見受けられます。変色抜きの下洗いとして、皮脂汚れ・汗の成分を落としていきます。
![](http://www.tanmo.net/wp/wp-content/uploads/2020/10/64A5239D-F5EF-4A9D-96FE-EA7BA2333728-270x360.jpeg)
最初の画像と大きな変化はない様に見えますが、くすみが除去され変色箇所がきれい目な黄身がかった変色になりました。
ここから漂白をして変色を直していければ良いのですが、織物なので安易にはできません。
![](http://www.tanmo.net/wp/wp-content/uploads/2020/10/2E6D1FC8-3344-4D2A-9555-9F6227C14C95-270x360.jpeg)
目立たない所で漂白テストをした画像になりますが、地色がかなり変色してしまうため、色補正をして完全修正が困難です。
織の着物は先染(糸を先に染色する)で色糸を織ることで柄を出しています。今回では濃い地色を補正するさいに、白い絣柄を避けることが難しいのです。
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そこで今回は漂白せず色補正をして、できるだけ目立たなくしました。
織物にこの様な場合が良くあるのですが、染色の種類により変わるので、毎回テストは欠かせません。染の着物でも江戸小紋の様な緻密な物も漂白が難しいので、変色が直せない場合もあります。
どのお着物もそうですが、しばらくお召しにならない時は、シミや汗をきちんと確認され必要ならお手入れされてから、おしまい下さい。